ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話⑥ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
第⑥回頑張ります!
記事では本編の内容について扱い、ネタバレも含みます。
以下、ご注意ください。
第6話 「どこかの星空の下で」
200年に一度の彗星にまみえるように、人と人との出会いも思いがけず訪れ、瞬く間に過ぎていきます。
たった一度の出会いが、人生を変えてしまうこともあります。
ユースティティアの山間部に建つ、シャヘル天文台。
写本課で働く少年、リオン・ステファノティスは人生のほとんどの時間をここで過ごしていました。
そしてまだ、恋は知りませんでした。
天文台の大図書館には、悠久の時を経た書物が数多く眠っています。
日々劣化する古書を記録し後世に残す写本課は、仕事の補佐として大陸中から自動手記人形を集めました。
タイプライターを片手に国を渡り歩く自動手記人形たちを、リオンは母と重ねて倦厭していました。
家を出たまま戻らない文献収集家の父を探すために、母は幼い自分を置いて旅立ったのでした。
リオンは、母が自分よりも愛する男を選んだのだと思い、女にも恋にもコンプレックスを抱くようになってしまったのです。
ですが、リオンは出会ってしまいます。
今まで出会ったこともないような美しい少女、ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンに。
その瞬間、リオンの鼓動は今までにない音を鳴らし始めます。
リオンは幼い頃に親と別れ、この天文台へと預けられました。
ヴァイオレットもまた孤児で、親の顔も知らずに育ったと言います。
リオンは、自分と似ているヴァイオレットのことをますます知りたいと思うようになります。
200年に一度訪れる、アリー彗星の夜。
リオンはヴァイオレットを天体観測に誘い、自分のことを話し始めます。
母親に置いていかれてからずっと天文台に籠もり続けていること。残された者の寂しさ。それでも、母親を大切に思っている気持ちを。
それは、ヴァイオレットが自分でも気づいていなかった、ギルベルトへの感情と重なります。
「私は、あの方と離れて『寂しい』と感じていた」
ギルベルトを思うヴァイオレットの横顔を見たリオンは、ヴァイオレットにとって彼が特別な存在なのだと知ります。
彗星の夜が明け、ヴァイオレットが天文台を発つ日になりました。
リオンは長年籠もり続けていた天文台を出て、尊敬していた父と同じ、文献収集家として歩みだそうと決意します。
ヴァイオレットのように自分の足で大陸中を旅して、まだ知らない多くのことを学ぼうと。
ヴァイオレットが生きている世界と、同じ空の下で、またいつか、ヴァイオレットにも旅先で出会えると信じて。
今回も素敵なお話でしたが、作画がとても美しい回でもありました!
天文台で見たアリー彗星の描写はとても感動しました。光っている感じが綺麗に表現されていて、すごかったです。
今回出てきたリオンは、まだ恋を知らない少年でした。その点では、ヴァイオレットと似通った部分がとても多い子だったのかなと思います。この回は、ヴァイオレットと登場人物の二人が成長したことを、とても実感できる回だと思いました。
最初リオンは、大陸中を渡って手紙の代筆をするドールという仕事を、お金持ちの男と出会うための仕事だろ、みたいな偏見を持っていました。しかしヴァイオレットの仕事をする姿や能力を見て、素敵な仕事だと考えを改めます。ですがヴァイオレットは、前回ギルベルトの兄に言われた言葉を引きずっており、そんな仕事を自分がしていていいのかと悩みます。この悩みは、まだ解決はしませんでしたね。
ヴァイオレットですが、序盤、養成学校で一緒に学んだ学友たちも呼ばれていたことで、他のドールと関わるシーンがありました。公開恋文の仕事を成功させたことで有名になっていましたね。ルクリア以外は、あのヴァイオレットが、と思ったことだと思います。しかし、ドールの皆さん可愛いですね(笑) それはさておき、ヴァイオレットが成長していることを、毎回分かるような表現や描写があります。今回は、まず上に書いた他のドールにも名前が知られるようなドールになっているシーンです。
次が、
私は...無表情だとよく言われます
こういう顔です...
少し...似ていますね
と、リオンを励ますシーンです。図書館で資料探しをしていたヴァイオレットですが、他の職員に絡まれ、いわゆるナンパを受けます。リオンは孤児だから、君には合わない、などと"旦那様"のことを悪く言われますが、ヴァイオレットは意にも介さず、自分も孤児だ、などと話して諦めさせます。リオンが自分なんか、と気にすると、ヴァイオレットが上記の台詞を話します。人の気持ちを理解するだけでなく、気の利いたことも言えるようになっています。
最後が、
私にとってあの方の存在は
まるで世界そのもので
それがなくなるくらいなら
私が死んだ方が良いのです
と言った天文台のシーンです。リオンの身の上話を聞き、自分が寂しいと思っていることを知ります。そして、ほのかな恋心を持っていたリオンは、ヴァイオレットに試すようなことを言います。自分との契約期間中にその人に危険が及んだらどうするかと。ヴァイオレットは、その質問には選択肢がない、と言います。もとより心は決まっているとでも言うかのようでした。成長が直接見られるようなシーンではないかもしれませんが、"愛してる"が分からなかったヴァイオレットが、自分が少佐に対してどう思うのかが少しでも見えたシーンだと思います。自分にとって世界そのものなら、それが無ければ生きていけない、ということですものね。
少佐、生きてらっしゃるといいのに...涙
では、今回はここまでで終了にします。
次の回は結構涙腺が大変です。頑張ります。
読んでくださり、ありがとうございました。
はな
2021/09/06