蛍火の杜へ を見た話⑥ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
とうとう6回になりました。
劇場版幼女戦記を書いた時は2回で終わったのに......まあ、あの記事は内容が薄いので仕方ないですね(笑)
蛍火も内容が濃いかは分かりませんが、今回が最後になると信じて頑張っていきます!
本編の内容を扱っています。
以下より、ネタバレも含みますのでご注意ください。
前回は蛍が高校生になった所までで終わりました。
蛍はギンのことを忘れないと言いました。
その夏、ギンは妖怪たちの祭りに蛍を誘います。
それは、妖怪たちが人間のマネをして遊ぶ祭りでした。お面をした者や、異様の者、人間の姿に化けている者などが集まっていました。
そこには時々、人が迷い込むこともあると聞きます。
ギンは蛍に、迷子にならないよう手を繋ぐ代わりに、手ぬぐいを手首に結ぶように言います。
ギンも、自分の手首に手ぬぐいの片方を結びつけます。
2人は花火を見たり、屋台を楽しんだりします。
歩いている時、ギンは言います。
蛍
俺、もう夏を待てないよ
離れていると、人混みをかき分けてでも蛍に逢いに行きたくなるよ
引用:蛍火の杜へ ギン
そして、自分のお面を外すと、やるよと言って蛍に着けます。
そして、お面越しに蛍にそっと口づけます。
すると蛍は、こう思うのです。
きっともう、彼は次の夏
あの場所へはこないでしょう
きっとこれが、最後の...
引用:蛍火の杜へ 蛍
何だか、いよいよって感じがしますね...。
蛍に忘れても良いと言ったものの、蛍はギンのことを忘れようとしませんでした。
だから、ギンも本当の気持ちを話しましたね。人混みをかき分けるということは、消えてしまうということです。一年の内夏しか会えないが、それを待っていられない、消えても良いと思えるくらい蛍に逢いたいと。それほど蛍を想っていることが伝わります。人間か妖怪なら、逢いに行くことができたかもしれません...。
そして手ぬぐいで手を繋ぐ所は、ドキドキしましたし、同時につらくなりました。実は昔、蛍が小さい頃にギンと森で遊んだ時に、蛍が「デートみたいですねー」と言い、ギンが「色気のないデートですねー」と返すシーンがあります。このお祭りのシーンでは、蛍が「デートみたいですねー」と言うと、ギンは「デートなんですねー」と返すのです...!手を繋ぎたいのに繋ぐことができない、デートなのにできない、だからいつも通りなのではなく、繋がっていると実感できるような方法を取ります。お互いに気持ちは伝えあっていないですが、誰よりもお互いの気持ちを知っている、そんな感じがしました。蛍は最初からギンを好きだった、もしくは意識していた可能性がありますが、ギンは、蛍が成長するにつれて恋愛対象として見始めたという感じがしますね。2人が浴衣を着て歩く所はとってもお似合いでした。
キスしましたね...。もう何だか最後って気がしませんか?
蛍も何となく予想してますしね、もう逢えないって。
ちなみにあの場所というのは、2人が待ち合わせをしていた神社の鳥居辺りの所です。
さて、この先どうなるのでしょうか...。
並んで歩く2人の横を子供が通り過ぎます。
子供は走っていて、2人の目の前で転びそうになりました。
危ない、と転びかけた子供の手をギンは掴みます。
ギンの手が光り出します。
ギンは、掴んだ子供が人間だったのだと気付きます。
そして...
来い、蛍
やっとお前に、触れられる
引用:蛍火の杜へ ギン
そう言って、両手を広げます。
ギンは全身が光り、少しずつ消え始めていました。
蛍は、笑顔で飛びつきます。
「好きだよ」とギンは言い、蛍も「ええ、私もよ」と返します。
2人は一瞬だけ抱きしめ合い、そしてギンは消えます。
残った浴衣を抱きしめ、地面に崩れ落ちながら蛍は泣きます。
しばらく夏を心待ちにはできない、と蛍は思います。
一人になってしまった帰り道、ギンを知る妖怪たちから声をかけられます。
やっと消えてもいいと思ったんだね、やっと人に抱きしめてもらえたんだね、と。
数年後、ギンに話した通り、祖父の家のある、山神の森のあるこの地で、就職をしようと蛍は帰ってきます。
以上で本編が終了となります。
驚きの最後でした。
人間の子が混ざっていたとしても、あの環境なら気付くことは難しかったと思います。
だから妖怪だと思って触れてしまいました。うさぎはそう考えていますが、蛍に罪悪感を残させないため、これ以上あやふやな存在に付き合ってもらわないために、人間と知っていながらわざと触れた、という考えもあるようです。皆様はどうお考えでしょうか...?
2人が抱き合うシーンは、お互いに笑顔でとてもとても幸せそうでした。
想いを伝えあうことができて良かったと思います。
しかし、本当に一瞬で消えてしまいます。
お互いに心待ちにしていた瞬間は一瞬でした。そこがとても残酷だったと思います。
出会ってから実に10年です。10年間求め続けたものが手に入ったのは、1分もなかったように感じます。
でも、一瞬でも触れ合うことができて良かったと思います。
最期の言葉は、ありがとうとか楽しかったとか、幸せだったとかじゃないんです。
色々伝えたいことがある中で、一番伝えたい気持ちを、お互いに伝えあったと思います。相手を想う気持ち、告白ですね。とはいえ、もう2人とも気付いていたとは思いますがね!
大好きな人に抱きしめてもらいながら、ギンの儚い命は消えます。残された蛍にとっては相当つらいものだと思いますが、最期をこのような形で見届けられて良かったのではと感じます。
だって、お祭りで消えなかったとしてももう逢いに来てくれなかったら、ギンがどうしているのかも、どうやって消えたかも知ることはできないのですから。
次回で最終回にしたいと思います。
今回も長くなりましたが、読んでくださりありがとうございました。
はな
2021/08/29