ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話⑥ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
第⑥回頑張ります!
記事では本編の内容について扱い、ネタバレも含みます。
以下、ご注意ください。
第6話 「どこかの星空の下で」
200年に一度の彗星にまみえるように、人と人との出会いも思いがけず訪れ、瞬く間に過ぎていきます。
たった一度の出会いが、人生を変えてしまうこともあります。
ユースティティアの山間部に建つ、シャヘル天文台。
写本課で働く少年、リオン・ステファノティスは人生のほとんどの時間をここで過ごしていました。
そしてまだ、恋は知りませんでした。
天文台の大図書館には、悠久の時を経た書物が数多く眠っています。
日々劣化する古書を記録し後世に残す写本課は、仕事の補佐として大陸中から自動手記人形を集めました。
タイプライターを片手に国を渡り歩く自動手記人形たちを、リオンは母と重ねて倦厭していました。
家を出たまま戻らない文献収集家の父を探すために、母は幼い自分を置いて旅立ったのでした。
リオンは、母が自分よりも愛する男を選んだのだと思い、女にも恋にもコンプレックスを抱くようになってしまったのです。
ですが、リオンは出会ってしまいます。
今まで出会ったこともないような美しい少女、ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンに。
その瞬間、リオンの鼓動は今までにない音を鳴らし始めます。
リオンは幼い頃に親と別れ、この天文台へと預けられました。
ヴァイオレットもまた孤児で、親の顔も知らずに育ったと言います。
リオンは、自分と似ているヴァイオレットのことをますます知りたいと思うようになります。
200年に一度訪れる、アリー彗星の夜。
リオンはヴァイオレットを天体観測に誘い、自分のことを話し始めます。
母親に置いていかれてからずっと天文台に籠もり続けていること。残された者の寂しさ。それでも、母親を大切に思っている気持ちを。
それは、ヴァイオレットが自分でも気づいていなかった、ギルベルトへの感情と重なります。
「私は、あの方と離れて『寂しい』と感じていた」
ギルベルトを思うヴァイオレットの横顔を見たリオンは、ヴァイオレットにとって彼が特別な存在なのだと知ります。
彗星の夜が明け、ヴァイオレットが天文台を発つ日になりました。
リオンは長年籠もり続けていた天文台を出て、尊敬していた父と同じ、文献収集家として歩みだそうと決意します。
ヴァイオレットのように自分の足で大陸中を旅して、まだ知らない多くのことを学ぼうと。
ヴァイオレットが生きている世界と、同じ空の下で、またいつか、ヴァイオレットにも旅先で出会えると信じて。
今回も素敵なお話でしたが、作画がとても美しい回でもありました!
天文台で見たアリー彗星の描写はとても感動しました。光っている感じが綺麗に表現されていて、すごかったです。
今回出てきたリオンは、まだ恋を知らない少年でした。その点では、ヴァイオレットと似通った部分がとても多い子だったのかなと思います。この回は、ヴァイオレットと登場人物の二人が成長したことを、とても実感できる回だと思いました。
最初リオンは、大陸中を渡って手紙の代筆をするドールという仕事を、お金持ちの男と出会うための仕事だろ、みたいな偏見を持っていました。しかしヴァイオレットの仕事をする姿や能力を見て、素敵な仕事だと考えを改めます。ですがヴァイオレットは、前回ギルベルトの兄に言われた言葉を引きずっており、そんな仕事を自分がしていていいのかと悩みます。この悩みは、まだ解決はしませんでしたね。
ヴァイオレットですが、序盤、養成学校で一緒に学んだ学友たちも呼ばれていたことで、他のドールと関わるシーンがありました。公開恋文の仕事を成功させたことで有名になっていましたね。ルクリア以外は、あのヴァイオレットが、と思ったことだと思います。しかし、ドールの皆さん可愛いですね(笑) それはさておき、ヴァイオレットが成長していることを、毎回分かるような表現や描写があります。今回は、まず上に書いた他のドールにも名前が知られるようなドールになっているシーンです。
次が、
私は...無表情だとよく言われます
こういう顔です...
少し...似ていますね
と、リオンを励ますシーンです。図書館で資料探しをしていたヴァイオレットですが、他の職員に絡まれ、いわゆるナンパを受けます。リオンは孤児だから、君には合わない、などと"旦那様"のことを悪く言われますが、ヴァイオレットは意にも介さず、自分も孤児だ、などと話して諦めさせます。リオンが自分なんか、と気にすると、ヴァイオレットが上記の台詞を話します。人の気持ちを理解するだけでなく、気の利いたことも言えるようになっています。
最後が、
私にとってあの方の存在は
まるで世界そのもので
それがなくなるくらいなら
私が死んだ方が良いのです
と言った天文台のシーンです。リオンの身の上話を聞き、自分が寂しいと思っていることを知ります。そして、ほのかな恋心を持っていたリオンは、ヴァイオレットに試すようなことを言います。自分との契約期間中にその人に危険が及んだらどうするかと。ヴァイオレットは、その質問には選択肢がない、と言います。もとより心は決まっているとでも言うかのようでした。成長が直接見られるようなシーンではないかもしれませんが、"愛してる"が分からなかったヴァイオレットが、自分が少佐に対してどう思うのかが少しでも見えたシーンだと思います。自分にとって世界そのものなら、それが無ければ生きていけない、ということですものね。
少佐、生きてらっしゃるといいのに...涙
では、今回はここまでで終了にします。
次の回は結構涙腺が大変です。頑張ります。
読んでくださり、ありがとうございました。
はな
2021/09/06
ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話⑤ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
前回に続いて、第⑤回を書いて行きます!
気合を入れて行きましょ~!!
記事では本編の内容について扱い、ネタバレも含みます。
以下、ご注意ください。
第5話 「人を結ぶ手紙を書くのか?」
時は流れ、季節は移り、空が高くなる頃となりました。
ヴァイオレットは数々の手紙を代筆し、貴族の間で話題の自動手記人形になっていました。
今回ヴァイオレットが代筆をするのは、隣国へ嫁ぐ王女の恋文でした。
ドロッセル王国の王女とフリューゲルの王子が恋文を交わし合い、それを国民に公開することで、国を挙げて二人の結婚を祝います。
これは王国の伝統的な儀式であり、戦時中に敵対関係であった両国の和平を結ぶ、「婚姻外交」でもありました。
ドロッセル王国の王女シャルロッテは、まだ14歳のあどけない少女でした。
異国へ嫁ぐことも、女官のアルベルタと離れることも不安でたまりません。
王女の恋文を代筆する自動手記人形、ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンもまた、彼女と同じ年頃でした。
ヴァイオレットは、古今東西の書物や文献から得た恋愛の知識で見事な恋文をしたためます。
しかし、シャルロッテの表情は晴れませんでした。
数年前、自分の誕生日パーティーを抜け出し、白椿の花壇に逃げ込んだ時のことです。
一人で泣いていたシャルロッテに、フリューゲル王国の王子ダミアンが声をかけます。
会う男性全てがお見合いの相手で息苦しかったシャルロッテに、飾らない笑顔やありのままの言葉で、ダミアンはなぐさめてくれました。
その時、シャルロッテは王子に恋をしたのです。
それなのに、王子から届く自動手記人形が代筆した恋文は、シャルロッテを不安にさせます。
美麗に飾られた恋文には、王子の心が見えないのです。
王子と王女の恋文に国民がどれほど沸き立っても、国内が平和の空気に包まれても、シャルロッテの涙は止まりません。
同じ年頃の少女の恋心に触れたヴァイオレットは、「あなたの涙を止めて差し上げたい」とある行動に出ます。
それは、相手方のドールと話をつけて、シャルロッテとダミアンに自らの手で恋文を書かせることでした。
ありのままの言葉、ありのままの筆致で綴られた恋文は、二人の心を近づけます。
そして、ダミアン王子から届いた最後の手紙には「今宵、月下の庭園で待つ」とありました。
その夜、二人は初めて出会った白椿の花壇で永遠の愛を誓いました。
結婚式の朝になります。
姫は、生まれる前から時間をともにした女官、アルベルタに心からの感謝と別れを告げます。
シャルロッテの瞳に涙はありませんでした。
同じころ、ヴァイオレットの瞳にも清々しい秋の空が映っていました。
今回も素敵な話でした。
「公開恋文」、一般人だったら、黒歴史を暴露されるようなものではないですか!?と思ってしまいましたが、そういう歴史の中で生きていらっしゃる、うさぎとはかけ離れた方々の中では普通なんでしょうね。
王室で生きるとは、どのような感覚なのでしょうか。華やかで、欲しいものは何でも手に入るような素晴らしい生活なのでしょうか...。少なくとも、良いことばかりではないのでしょうね。シャルロッテこそ自分の好きな人と一緒になれましたが、シャルロッテはたくさん勉強して議会にそれとなく根回しをして、フリューゲルを選ぶように差し向けてもいますから、やはり自分の意志だけでできないこともたくさんあるのでしょう。結婚こそ、自分の意志でしたいものですがね。
ですがこのように、敵対関係にあった国どうしの王室が結びつくことで和平に近づく、というのはとても勉強になりました。こういった外交もあるのだと。
恋文を交わしていくシーンは、なぜだか感動しました。まず初めの、ヴァイオレットがとっても素敵な恋文をかけるようになっていたことが、とても驚きでした。時間は経っているようですが、報告書のような文章から、本当に美しい文章を書くまでに成長して、感動でした。相手方のドールはカトレアでしたね。相変わらずカトレアも素敵な文章を書きますね。でも、お互いが自分で書き始めた手紙は素晴らしかったです。あれが、本当の恋文なのかな、なんて思いました。相手を引き立てて自分のことはへりくだって書いていて、きっと婚姻外交なんて言うくらいですから、ものすごい自分のことをアピールしてくる人とかも寄ってきたと思うのですが、それでも二人は良い相手を選んだのだなって思っていたら感動でした。
そして最後のシーンのアルベルタとシャルロッテの所は良かったですね!シャルロッテは可愛くて綺麗でした。アルベルタの子を想う親みたいな気持ちになると、複雑な感情なのかなって思いました。でも、素敵な婚姻ができて、それの立役者がヴァイオレットだと思うと、すごいなって思います。
道具ではなく、ドールとして素晴らしいのだなって。
しかし港に就くと、ギルベルト少佐の兄、ディートフリート大佐に再開します。ヴァイオレットのことを憎んでいますから、ヴァイオレットの今していることも、否定しますね。
これからきっとヴァイオレットはより苦悩していくのだと思います。
不穏です。
今回はここまでにします。
読んでくださり、ありがとうございました。
はな
2021/09/05
ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話④ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
前回に引き続き書いて行きたいと思います。
この記事が初めてだという方はぜひ、最初からご覧になって頂けたらと思います!
記事では本編の内容について扱っており、ネタバレも含みます。
以下、ご注意ください。
第4話 「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」
長かった髪をばっさりと切り捨て、ハイヒールを履いて、お気に入りの衣装をまとえば、気分はライデン一番の自動手記人形。
新人ドールのアイリス・カナリーは働く女性に憧れていました。
ある日、アイリスに見知らぬ人物から初めての指名が入ります。
張り切っていたアイリスですが、ハイヒールのため階段で転び、腕を怪我してしまいました。
タイプライターが扱えなくなってしまったため、ヴァイオレットと共に依頼人の所へ向かいます。
そこは、アイリスの生まれ育った地元でした。
都会を離れたのどかな土地、カザリで待っていたのはアイリスの両親でした。
心配性の両親は、都会で働く一人娘に会いたくて、偽名で依頼を出したのでした。
褒められるヴァイオレットとは対照的に、アイリスは家族から何も言ってもらえません。
お気に入りの衣装も気付いてもらえず、ライデンで一番のドールという話も嘘だと見抜かれていました。
両親は、アイリスのために誕生日パーティを開き、花嫁候補を集めます。
そのための招待状の作成と配達が依頼内容でした。
その中には、かつてアイリスが想いを寄せていた彼の姿もありました。
招待状を出さないで、とヴァイオレットに頼んでいたアイリスはショックを受けて途中でパーティを飛び出してしまいます。
慣れないハイヒールを履いて背伸びをした理由、生まれ育った故郷を離れた理由は、実らなかった恋を忘れるためでした。
アイリスが告げた「愛してる」は、長年恋い焦がれた彼の心には届かなかったのです。
愛してるは
とても勇気のいる言葉なのですね...
受け入れられないと
そこにいたくなくなるくらいに...
「愛してる」という言葉の重さをヴァイオレットは知りました。
「愛してる」はとても勇気のいる言葉、少佐も...と考えるのでした。
心の整理がついたアイリスは、ヴァイオレットに代筆を依頼します。
自分が台無しにしてしまったパーティの招待客へお詫びの手紙を出したい、と。
それならば、ご両親にも手紙を書いてはどうか、とヴァイオレットは提案します。
手紙だと届けられるのです
素直に言えない心のうちも、届けられるのです
不器用な娘から両親への手紙には、面と向かっては言えないけれど、本当に伝えたい気持ちがつづられていました。
人の気持ちは繊細で複雑で、時には相手を想うから吐く嘘もある。
手紙だからこそ届けられる気持ちもある。
ヴァイオレットは少しずつ人の気持ちを理解し始めていました。
今回は、アイリスに焦点が当てられた物語でしたね!
この時代は、やはり女性は職に就くより家庭に入ることが美徳とされているのでしょうか。アイリスの地元は地方だそうですので、少しその傾向が強いのかもしれないと思いました。一人娘だとなおさら心配だ、という気持ちは分からなくありませんが、アイリスが少し可哀想に感じてしまった部分もありました。
そして、好きだ、愛してるといった言葉は、気持ちを伝える言葉の中でもとりわけ、勇気がいる言葉ですよね。それをヴァイオレットが知ることができたのが、今回の一番の進歩だと思います。
ヴァイオレットは苦悩していました。人の気持ちは少しは理解できるようになったが、それでもまだ本当の気持ちをくみ取ることができなかった、と。ですが、それはきっと、ヴァイオレットの中にも少しずつ感情が芽生えている証拠でもあるのかなと思います。人の気持ちを理解するのって結構難しいと思うのです。だから勘違いとかすれ違いとか、そういったことが起きて争いにもつながると考えています。アイリスの張った見栄も、自分がそうなりたいからという理想を掲げているだけでなく、家族に心配させないためでもあるのかな、なんて思ったりもします。まあ、家族はそれが嘘だと見抜いていたようですが...。そこはやはり、親子ですね。一人っ子でどのように育ってきたか多少は想像ができます。そこから自立するために一生懸命に頑張るアイリスも、いつか肩の力を抜く日が来ると良いのかななんて思います。
最後の帰りの列車の部分で、アイリスが、自分の名前はお花が由来だと話します。
窓の外には、アイリスの花が、真っ青に、一面に咲き乱れていました。
とっても美しかったですね。そして凛々しい感じが、アイリスのようでした。
そこでヴァイオレットも、自分が名前をもらった時のことを思い出します。少佐は花を見て、ヴァイオレット、と名付けました。
「君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ」と仰って。
少佐のヴァイオレットに対する気持ちというか、願いのようなものを感じます...。
ヴァイオレットはきっと、美しい女性になりますね!!
今回はここまでにしたいと思います!
読んでくださりありがとうございました。
はな
2021/09/04
ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話③ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
第③回、第3話ですが、気合を入れて書いて行きたいと思います!
記事を書くついでに、次の記事に何を書くか考えて行かなければ...!と思います!
今の所、FGOについて一つは書いておきたいなと思っているので、書いたらぜひのぞいていただければと思います!!
記事では本編の内容について扱っており、ネタバレも含みます。
以下、ご注意ください。
第3話 「あなたが、良き自動手記人形になりますように」
良きドールは、相手が話している言葉から、伝えたい本当の心をすくい上げて「手紙」にします。
それは、自動手記人形にとって何よりも大切で、何よりも難しいことなのです。
初めての代筆の依頼が大変なものに終わってしまった後、エリカの計らいでヴァイオレットはドールを続けられることになりました。
周りの勧めでヴァイオレットは、アイリスも通っていた自動手記人形の養成学校に通うことになります。
同じく養成学校に通うルクリア・モールバラは、そこで軍人のように振舞う、変わった少女、ヴァイオレットと出会いました。
ヴァイオレットはタイピングが正確で速く、学科の成績も常に優秀でした。
しかし、ある授業で二人一組でペアになり、お互いの代筆を行った時、ヴァイオレットが代筆したルクリアの両親への手紙は、「手紙」と呼べるものではありませんでした。
同じくして、ルクリアが代筆したヴァイオレットの手紙にも、ヴァイオレットは気持ちを表現することができず、いつもの報告書のようになってしまうのでした。
ヴァイオレットには、「愛してる」も、自分の気持ちですらも分かりませんでした。
心を伝えるのは難しい、と呟いたルクリアにも、本当に気持ちを伝えたい人がいました。
それは、戦争から帰還して変わり果ててしまった、兄のスペンサー・モールバラでした。
元軍人のスペンサーは、両親を敵国の攻撃から守れなかったことを、ずっと悔やみ続けているのでした。
そして時間が経ち、養成学校の卒業生が選ばれます。
ルクリアは選ばれたものの、ヴァイオレットは選ばれませんでした。
卒業生には、卒業の証としてブローチが贈られました。
ある日、ルクリアは学校に来て、ヴァイオレットにもう一度少佐への手紙を書くよう勧めます。
ですが、時間が経ってもヴァイオレットは気持ちを表すことができません。
ルクリアは、ずっと伝えられずにいた、残されたたった一人の家族への、本当の想いを口にします。
本当は...本当はただ...
生きててくれるだけで嬉しいの...
ありがとうって伝えたいだけなのに...
ずっと...言えない...
引用:ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン ルクリア・モールバラ
ヴァイオレットはルクリアの想いを綴り、スペンサーに届けます。
それは、任務でも課題でもなく、ヴァイオレットが代筆した、短いけれど心のこもった「手紙」でした。
後日、この手紙を読んだルクリアと養成学校の先生が、ヴァイオレットに卒業を言い渡し、ブローチを贈ります。
ドールにとって一番大切なことを知ったヴァイオレットは、ドールとしての一歩を踏み出すのでした。
3話も感動する部分がありました。
ルクリアが、ライデンを見下ろすことができる塔のような所に連れて行ってくれるシーンです。
そこからの景色は圧巻でしたね。とても美しかったです。
そして少佐の、ライデンの景色を見て欲しかった、という言葉が響きます。
ヴァイオレットは何か感じ取ることができたのでしょうか。
夕焼けなんてここ何年か見ていない気がします。自由に外で遊べる日が来たら、夕焼けを見たいと思いました。
養成学校では、やはり苦労していましたね。
まだ報告書じみた手紙しか書くことができませんでした。ルクリアの両親宛ての手紙も「久しぶりですが、伝えるべきこと、伝えたいことはありません。一緒に行きたい場所も思いつきません。現在学校で鋭意努力中ですので、くれぐれも心配なきよう」みたいな感じでした...。しかも、今回は、ヴァイオレット自身のことについても分かりましたね。人の想いも分からないが、自分の想いも分からないと。"他人の気持ちが理解できないのか"、なんていうセリフはよく耳にしますが、ヴァイオレットの場合はそう単純じゃないですね。自分のことが分からないのだから、他人の気持ちが分からなくて当然のようです。その前に、感情が無いので、その部分も何とかしなければなりませんね。
ですが今回、最後には、手紙を書くことができました!!正真正銘の、「手紙」です!!素晴らしかったですね!!感動しましたよ!!
まだ未熟な部分はあると思いますが、これからより成長していってくれるのでしょうね。いつか、少佐にも、自分の想いを手紙に書けると良いですね...。
ルクリアのお兄さんは、サバイバーズ・ギルトのような感じなのでしょうね。戦争なんて、責任がどこに生じるか分かったものじゃないと思います。軍人なら上の命令に従う他ないですし。ですが、両親を守ることができなかったことを悔やんでいる...悲しい話です。戦争で得をすることは果たしてあるのでしょうか。あんなに素敵なお兄さんが豹変してしまって、ルクリアも相当つらかったと思います。2人で一緒に塔から景色を見るシーンが心に残っています。
今回はここまでにします。
読んでくださり、ありがとうございました。
はな
2021/09/03
ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話② (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
前回に引き続き書いて行きます!
現在、アニメの話一つに対して記事一つ、という形で書いておりますので、順当に進めば⑬までは行きますね!!
なっが...(笑)
では今回も気合を入れて頑張ります!
記事では本編の内容について扱っており、ネタバレを含みます。
以下、ご注意ください。
第2話 「戻ってこない」
C.H郵便社で働く自動手記人形<ドール>のエリカ・ブラウンには夢がありました。
夢中で読んだ小説のように、人の心を動かす言葉で手紙を書くことです。
しかし、現実との違いに思い悩んでいました。
そして新たに、ドールの仲間が加わります。
人形のように無表情な少女ーヴァイオレット・エヴァ―ガーデンです。
彼女が、人の思いを手紙にする「自動手記人形」の仕事に向いているとは誰も思えませんでした。
ヴァイオレットはカトレア・ボードレールという先輩ドールに指導を受け、タイプライターの使い方を習得します。
そして翌日から、ドールの仕事を見学していきます。
ある日、エリカとヴァイオレットしかいない時に代筆の依頼が来ます。
それは、想いを寄せてきた相手へ返す、"恋文"の代筆でした。
相手の言葉をそのまま受け取り、思ったこと、感じたことを率直に表現するヴァイオレットには、依頼人の「本当の気持ち」が分かりません。
そのため、ヴァイオレットが代筆した手紙に依頼人が怒り、郵便社には苦情が届いてしまいます。
ヴァイオレットはカトレアと会社を出て話をします。
カトレアは言います。
言葉には裏と表があるの
口に出したことが全てじゃないのよ
人の弱いところね
相手を試すことで、自分の存在を確認するの
裏腹よね
カトレアは苦情の対処に行き、ヴァイオレットは一人で会社に戻ります。
雨が降ってきました。
濡れながら帰ってきたヴァイオレットにエリカは尋ねました。
「どうして、この仕事がいいのよ?」
ヴァイオレットは答えます。
「たとえ向いていなくても、私はこの仕事を続けたいのです」
"愛してる"を知るために。
ヴァイオレットの強い眼差しは、エリカの夢を思い出させました。
雲間から光が差し込みます。
社内に戻った二人は、社長ともう一人のドール、アイリス・カナリーが、ヴァイオレットにドールの仕事を続けさせるべきか話し合っていました。
そこにエリカは割込み、今は依頼人の「本当の気持ち」が分からなくても、いつかきっと人の心に響く手紙が書けるはず、と説得します。
そして、自分もいつかーーと思います。
2話もなかなか衝撃なシーンがありました。
代筆の依頼を受けた時、まずいのでは...と思いましたが、案の定、まずかったですね。
ヴァイオレットの手紙の内容は正確には覚えていないのですが、「現時点で当方に好意はありません。また、そちらの愛情も金銭も不足していると考えるため、愛情および装飾品、贈答品を準備し再度の挑戦を求めます」みたいな感じでしたよね!!
報告書というか指令書というか...明らかに恋文ではないですよね...(笑)
人の気持ちが分からない、というのは、気持ちを表現することもこんなにも難しいのだと感じさせられました。
そしておそらく、ヴァイオレットの中にはまだ軍事的な表現や情報しかないのだと思います。これからもっと本を読んだり勉強したりしていかないと、そもそものデータベースが頭の中にないのでしょうね。
依頼人の女性は、本当は男性のことが好きで愛しているけれど、もっと自分を求めて欲しいから、安易に好きと言いたくない、という本心を隠していました。
ですが、依頼の時に伝えた言葉でヴァイオレットが理解できなかっただけで、多少気があるのかな、などは分かりそうなものです。
この先、やはり大丈夫なのかと心配になりました。
さらにカトレアの言葉、とても心に響きました。
言葉ではなく、その言葉に隠された心をみつけなくてはならないと。
なぜ人間が言葉を持ち、意思疎通ができるのか、考えたことがあります。
筆者は、人間が誰かと関わりを持って共に生きていく生き物だから、だと思っています。
それがなければ言葉なんて必要なかったでしょう。
言葉には、心で感じたことをそのまま表現する場合と、頭で考えてから表現する場合があると思います。
ケンカした時につい出てきてしまった「嫌い」、誰かに助けてもらいたいけれど「大丈夫だよ」みたいに、多分誰でも一回は経験があるのではないかと思います。
出てきた言葉は取り繕っている可能性がある、ということを考えて、言葉と、思いをすくわなくてははならない。
ドールは難しい職業でしょうが、とてもやりがいのある素敵な仕事でもあると思います。
ヴァイオレットの成長が楽しみですね。
そして、エリカもそんな手紙が書けたらいいですね。
最後に、不穏なタイトルが出てきます。
少佐はもう、「戻ってこない」と。
やはり...。
ヴァイオレットに伝えられる日は来るのでしょうか...。
今回はここで終了します。
読んでくださりありがとうございました。
はな
2021/09/02
ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン を見た話 (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
今回から新しく何を書こうかと考えました。またアニメの記事を書こうとは決めていたのですが、どのアニメにしようか決められなかったのです。
しかし最近、短期間(3週間くらい?)で2周したアニメがあるので、それについて書こうと決めました!
それは、タイトルにもあるように、「ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン」です!!
とても有名なアニメですよね!
たくさんの悲しみややるせなさ、怒りを生んだ出来事もありましたが、1年前に映画も公開され、第44回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞しました。
端的に言いますと、アニメはとても面白く、そして何度も感動させられました。
これからその感想を綴っていけたらと思います!
記事では作品の内容について扱っており、ネタバレも含みます。
以下、ご注意ください。
第1話 「愛してる」と自動手記人形
この作品の主人公は、作品名にもある通り、ヴァイオレットという少女です。
彼女は感情を持たない"道具"として、戦争で戦うために生きていました。
時は流れ、戦争は終わり、新たな時代が来ます。
戦争で負傷したヴァイオレットは病院にいました。
両袖からは銀色に光る義手が見えます。
一生懸命に、上官である「ギルベルト少佐」に報告書を書いています。
そこに元陸軍中佐のクラウディア・ホッジンズが現れます。
ホッジンズはギルベルトの代わりにヴァイオレットを迎えに来たのです。
2人はライデンシャフトリヒの首都、ライデンに行きます。
そこで、ヴァイオレットを引き取る予定だったエヴァ―ガーデン家に行きますが、そこの奥様と上手くいかずヴァイオレットはホッジンズの下で働くことになります。
ホッジンズはC.H郵便社という、"手紙の代筆"と"郵送"などを行う会社の社長でした。
そこで働き始めたヴァイオレットは"自動手記人形"という職業を知ります。
それは、依頼主の気持ちを言葉に代えて綴る仕事で、時には依頼主が胸の内に秘めた想いさえもすくい取るのです。
この仕事に就けば、少佐が残した言葉、「愛してる」の意味も分かるかもしれません。
「愛してる」が、知りたいのです。
初めてヴァイオレットが自分の意志を示しました。
と、簡単に話の内容を書いてみました。
しかしながら、絵がとっても美しいですね。
色調や光の描き方など、筆者は絵が描けないのであまり詳しいことは分からないのですが、本当に綺麗な絵です。
よく、写真みたいな絵を描かれるアニメーターさんもいらっしゃいますが、そういった絵もやはりリアリティがあって美しいと思うのですが、こちらは少し違った美しさがあります。絵として表した時の美しさ、みたいな...。上手いことは言えないのですが、細部までこだわられた丁寧な絵だと思います。
さて、この回の話は、ヴァイオレットが自動手記人形になりたい、という意志を示した部分で終わりました。
病院にいた頃、何度もギルベルト少佐の安否を尋ねていたそうですが、ホッジンズの反応を見る限り、恐らく無事ではないとうさぎは思いました。
隠し続けていましたが、バレるのも時間の問題かな...と。
そして何度も出てきた「命令」という言葉は、ヴァイオレットが意志を持たない人形であることを強く意識させました。基本的に軍人さんは、上からの命令がないと何もできないとは思うので、軍人の在り方としては正しいのかな...とも思いましたが...。私生活まで自分を押し殺すことはないのではないか、と思うので、やはりヴァイオレットは異質ですね。
さらに、少佐の最後のシーンが、何だかじんわりと涙が滲みました。
少佐は泣いていらしたし、しかも綺麗な笑顔で笑っているんですよ...!
まだ序盤も序盤なのに、少佐がヴァイオレットをどれほど考えているかが伝わってきたような、気がします。
一般論として、"普通"の暮らしができれば感情は最初から備わっていると思います。
ヴァイオレットの生い立ちはまだ分かりませんが、感情が無いということと、それを知ろうとしていくことを、どのようにアニメで表現していくのか見どころですね!
感情が無いから人の気持ちが理解できず、例えばエヴァ―ガーデン家の奥様に少しひどいことを言ってしまったり、お客様に、手紙に何を書きたいのかを入口で尋ねてしまったりと、前途多難でしょうが...。
今回はここで終わりにします!
読んでくださりありがとうございました!
はな
2021/09/01
蛍火の杜へ を見た話⑦ (ネタバレ有り)
こんにちは。うさぎです。
前回は別の記事を書きましたが、今回はちゃんと続きを書きます。
第⑦回、最終回です!!
とはいえ、筆者が思ったことや感じたことをつらつらと書いて行くだけですので、面白くないと思います。
まあ、備忘録ですからね(笑)
じゃあ、気合を入れて!行きま~す!
本編の内容を含みます。
結末などもネタバレするので、以下ご注意ください。
主題、「蛍火の杜へ」とは、どのような意味なのでしょうか。
まずは"蛍"について調べてみました。
虫がとっても苦手ですが、画像を見ないようにインターネットで検索しました!
ホタルは、綺麗だったり、美しい水辺、環境に生きている、というイメージがありますよね。実際、美しく、豊かな環境に生息する生き物のようです。寿命は1年ほどで、人間からするとはるかに短いです。そして、成虫の時に光っていると思いがちですが、実は一生光り続けているのだそうです。光る理由は、繁殖行動のためが一番大きいと考えられますが、幼虫やさなぎの時にまで光る必要はないと思ってしまいますね。詳しい理由は分かっていないそうですが、捕食されないように警告として光っているとも言われているそうです。ちなみに、"火垂る"とも書きますが、こちらは、ホタルが発光しながら飛ぶ姿が、火が垂れるように見えることを表しています。
次に、"蛍火"について調べてみました。
蛍火とは文字通り、ホタルが発光する光のことです。では、ホタルがどのように光っているのかについても調べました。ホタルはお尻の部分に発光器を持ち、ルシフェリンという物質と、ルシフェラーゼという酵素を反応させ、酸素を消費して発光しているそうです。ホタルの多くは、成虫になると口が退化してしまうため、幼虫期に蓄えたエネルギーを使って発光し続けます。命を燃やして、光るということですね。
さらに、"杜"についても調べてみました。
"森"は多くの木が生い茂っている場所を表すのに対し、"杜"は神社のある木立ちの意味で用いられ、神秘的な雰囲気のある森を指すこともあるそうです。
では本題です。「蛍火の杜へ」とは、どのような意味なのでしょうか。
筆者は、 蛍とギンの出会いと別れそのものを指している と考えました。
ギンは、ホタルの立場であると考えました。
神秘的で神社もある杜に住む存在であり、人間が触れたら消えてしまうほど儚い存在です。また、ギンの最期は強い光と共に消えて行きました。蛍と会っていた10年間の夏は、正確ではありませんが合計すると1年にも満たないです。ホタルの寿命に近いですね。接触さえしなければ長く存在を保てるのかもしれませんが、最初は人間として生まれたギンにとっては、孤独でしかないでしょう。周りに妖怪がいたとしても、自分は妖怪ですらないのですから。そして、山神様に生かされている状態のギンは、もしかすると森を出られない、という可能性もないとは言えません。ギンにとって森は生きる場所であると思います。さらに、お面を着けているのは人間に対する警告(ホタルが他の生物にする警告)のように取れます。自分に触れないで、自分は人間じゃないから、と。
そして、主人公の竹川蛍は人間です。
なぜ名前に蛍と入っているのでしょうか。人間ではないものの名前が入っていることがおかしいと言いたいわけではなく(花子さんだってお花が入ってます)、映画タイトルと同じ名前の部分がある、ということに、何か隠された意味があるのではないかと思うのです。「竹」は、榊と同じで不浄の意味を持ち、お正月の門松など神事に用いられています。「川」は、美しく豊かであればあるほど、ホタルが生息するには最適と言えるでしょう。名前の「蛍」は、初夏から夏にかけてしか出会うことができない存在、ということを示していると思います。作中では二人は夏の間に会っていましたが、蛍は学生ですから冬や春にも休みがあると思います。しかし、夏にしかギンに会いに来ていないのです。ギンは冬も森にいる描写があるので、夏しか森にいないということは言い難いと思います。だから、ギンと違って無理やりにでも会いに行こうと思えば、蛍は行けたのです。
よって、蛍は、ギンにとって最も過ごしやすい存在であると言えると思うのです。名前にある神と自然と夏は、ギンと蛍が共に過ごした"山神の森"であり、ホタルのようなギンが最も良く生きられる環境だと思いました。だから蛍がギンに出会うのも別れるのも必然で、蛍と共にギンは"人間のような"一生(10年分の夏を換算し1年)を生き、その命、蛍火が燃え尽きて消えて行ったと考えました。さらにさらに、蛍火は線香花火のようにも見えると聞きます。二人はお祭りで花火を見ていましたね。
とまあ、これは想像でしかないのですが...。
ともかく、蛍もギンもつらいことはたくさんあったと思いますが、それ以上に、そこにある幸せを選んでいたと思うのです。ただ、限られた時間を最大限一緒に過ごすだけ、という...。
このような悲しくて美しい恋のお話が書ける作者さんはすごいです。
ハッピーエンドとは言えないのかもしれませんが、この話の終わり方はこれが良いのかな、なんて思ったりもします。
とても面白く、切なく、温かい素敵お話でした。
好き、の伝え方は一通りじゃないと分かりました。
筆者も恋愛をしてみたいです。
そしてまた、この「蛍火の杜へ」を見たいです。
慣れない考察じみたことをしてしまいましたが、果たしてどの程度文章に表現できたかは分かりません(笑)
文才を磨きたいです。
長々と読んでくださり、ありがとうございました。
今回はこれで終わります。
はな
2021/08/31